ベトナム人と結婚すると配偶者側の親族から仕送りやお金を貸してほしいと頼まれることもあるかもしれません。国際結婚をする上で経済レベルの違う国の人と結婚すると、お金に関するトラブルがよくあるものです。今回は身内間による金銭のやり取りについて紹介します。
身内間による金銭授受の例
仕送り
ベトナム人同士の夫婦でも田舎や現金収入が低い家であれば親やその同居者に対して仕送りをするというのは普通にあることです。元々出稼ぎ目的で来日している技能実習生や留学生は家族への仕送り前提みたいなところがありますので、そういった人と結婚すると結婚後も仕送りが継続されるでしょう。日本人と結婚したんだから仕送り額が増えて安定供給されると勝手に期待されるかもしれませんが、その辺りをどのように調整できるかはその日本人と配偶者次第です。
お金を借りる
義理の親でもなく、かなり遠い親戚からお金を貸してくれと頼まれることもあるかもしれません。それほど切羽詰まった内容でもなく、とりあえずお金が必要になったからお金があるであろうところに頼みに来るといった感じです。貸さなければ済む話ですが、配偶者が貸さないことを責めてくるようなケースも聞きますので、こういった態度をとる配偶者には苦労させられるでしょう。因みに貸したお金は返ってこない前提ですが、そこにそれほど後ろめたさを感じない人ほど気軽に借りてきます。
ベトナム人にとって貸し借りの感覚とは
身内や友人間では「借りたお金は期限までに耳を揃えてきっちり返す」という感覚が乏しいです。どちらかというと返せるときに返せばいいという感覚で、そのままなし崩しになるパターンが多いです。因みに貸した側も次回お金に困ったときは同じように借りることができるということで、かなりアバウトなお互い様感覚の下、この貸し借りが成り立っているところがあります。しかし実際のところお金がある人と無い人は立場が入れ替わることがそれほどありませんので、結果的にはお金がある人が継続的に借りられるというパターンが多いです。
親が子どもにお金をあげることもある
私たちの周りでは実習生などの仕送りを含め、比較的子ども世代が親を助けている感じがしますが、親が子どもに金銭的な援助をするということもよくあります。例えば車の購入や家の購入などで親がお金を出していたなんてこともあるわけで、田舎であればどこかしらの土地を売って、そのお金を使って子どもに援助するといった格好です。援助の対象としては家と車が一番多いような気がしますが、「親が援助=車や家も半分親の物」みたいなところがあります。そして子どもに対して援助する分、自分たちが年老いたときはヨロシクみたいな意味合いもあるのでしょう。そういった部分でもベトナムでは身内間での独立感覚は日本のそれよりも薄いです。
ベトナム人と結婚する場合は金銭援助の考え方をパートナーと共有しておくべき
夫婦で金銭感覚が違うと問題が起きるのは国際結婚に限りませんが、自分たち以外の身内が関わってくる金銭問題は大きなトラブルになります。お互いが妥協、譲歩できる部分を事前にきっちり話し合って、その点をクリアにしておかないと遅かれ早かれ大変なことになるでしょう。特に日本で結婚して日頃日本で生活している人はベトナム側の親族との付き合いが殆どないという人も多いと思いますので、配偶者経由でそういった話が上がることになります。その時にベトナム人配偶者が日本人と考え方を共有できていれば、そういった話が上がる前に処理できるでしょうし、余計なトラブルの芽を摘むことができます。
参考までに私の家庭、というか私はこれまで特に妻の親族から仕送りやお金を借りるなどを求められたことはありません。とりあえず生活はできるという経済レベルの家ですが、同じような経済レベルの家でもお金の無心をしてくるような家もあるようですので、結局のところその家の人次第ということなんだとは思います。