レストランなどで外食をするというのがかなり一般的になってきたベトナム社会。その中でも焼肉食べ放題や鍋食べ放題は人気です。ローカルのレストランでは焼肉や鍋の食べ放題が1000円弱ぐらいから食べられるので、若年層を中心に毎晩賑わっています。今回はベトナムローカルの焼肉&鍋料理について解説します。
ベトナム人にとって焼肉とは
焼肉文化は比較的新しく、年配世代は焼肉を食べたことがないという人もいます。ベトナムの焼肉は主に韓国風スタイルで、野菜は焼かずに別皿でサラダやキムチなどが添えられている形式になります。また自宅で焼肉をするというのはまだ一般的ではなく、「焼肉=外で食べる物」という認識のベトナム人が多くなっています。そもそもベトナムのスーパーなどでは焼肉用の肉が売られているわけではなく、もし家で焼肉をする場合は自分でブロックの肉を切り分けなければなりません。そんな面倒くさいことをして前後の準備、片づけなどを考えれば外で食べる方が手っ取り早いということなんでしょう。
私は一度だけ個人の家庭で焼肉をするベトナム人に招かれたことがありますが、家もさることながら色々な部分で金持ちという人でした。つまり家で焼肉をするというのはそういうことなんでしょう。
鍋はベトナム定番料理
ベトナムで住んでいて、鍋を食べたことがないという日本人はいないと思います。それぐらいベトナム人は鍋を食べます。季節も関係ありません。真夏でも汗だくで鍋を食べます。鍋料理は自宅でもレストランでもポピュラーなもので、大人数が集まると鍋に行きつきやすいのは日本でも同じでしょうか。
鍋の味付けは色々ありますが、一番伝統的なのは牛や鳥などの骨から出汁を取ったシンプルなものです。これはレストランなどでは自宅でする場合に多く、田舎など比較的年配層から指示されている味付けです。
一方若者となるとまた事情が異なっており、上のような種類の味は所謂オールドスタイル、レストランに行ってまで食べたいとは思わないという人が多いです。今風の味として若者から人気のある風味は以下のようになります。
・トムヤムクン風味:辛みと酸味があり、出しているレストランは多い
・キムチ鍋:日本でも御馴染み
・台湾風:台湾で出される鍋の出し全般。上の二つよりはやや値が張る
大体現在の若者向けレストランではこれらの味の鍋料理がよく出されています。因みに日本風味の鍋料理はそれほど一般的ではなく、日本食の店に行かなければ見ることはありません。
焼肉と鍋のコンボ
食べ放題の店に行くと焼肉と鍋食べ放題のコンボメニューが必ずあります。普通はどちらかを選ぶものじゃないのか?と思うのは日本人。どうやら二つを1回で味わうという贅沢感が好きだというベトナム人が多いようです。焼肉を食べた後に鍋料理が提供されるわけですが、このときに焼肉を食べる量をセーブしておかないと鍋料理を食べることができない、というのは言うまでもないところ。正直日本人の私からすると、焼肉を食べた後にそんなに鍋を食べたいとは思わないんですが。。。〆感覚で鍋を喰らう習慣はいつまでたっても慣れません。
焼肉と鍋食べ放題の店って日本にあるんですかね?日本ではどちらかを選択する形式しかなかったような。。。親が「焼肉と鍋どっちが食べたい?」と子どもに聞いて「どっちも!!」と答えたときに行く店の選択肢がベトナムにはたくさんあります。