今の立場からドラマ「ドク」を見て思うこと

私が小学生のときに日本のドラマで「ドク」というのがありました。昭和生まれの方なら知っている人もいるかと思います。香取慎吾が主演でベトナム人役を演じていましたが、今やベトナム生活にどっぷり漬かっている立場から、改めて当ドラマについて思ったことを書きます。

ドラマの設定など

「ドク」というドラマは以下のような概要です。

長瀬雪は、ベトナムへ旅行した時にベトナム人青年・ドクと知り合う。帰国後、語学学校の日本語教師として就職した雪は、ドクと再会する。

『ウィキペディア(Wikipedia)』

超シンプルですが、そこから恋仲に発展する話。まあドラマなので紆余曲折色々ありまして、恋敵っぽい立ち位置の女中国人留学生は菅野美穂が演じています。

今だから思うあれこれ

ベトナム人の名前

「ドク」という名前について小学生ながら変な名前だなぁと思っていました。当時日本語しか知らない私にとって連想されるのは「毒」でしたからね。それ以前にもベトちゃんドクちゃんのニュースがありましたので、ベトナム人ってそんな名前なのか程度に理解していたと思います。当時はベトナム人と言えば「グエン」よりも「ドク」のほうが有名だったんじゃないでしょうか。

ただまあ今となると感じ方は少し変わるわけで、例えば主人公ドクのフルネームは「グェン・フォン・ドク」となっています。ベトナム語で表記すると「Nguyễn Phương Đức」かと思いますので、「ドク」の名前は「ドゥック」と言った方が本来の名前に近い呼び方かなぁと。

なのでベトちゃんドクちゃんも表記の発音に則るなら「Việt(ヴィエットちゃん)」「Đức(ドゥックちゃん)」になるかと思います。ただ「Việt Nam」=「ベトナム」なので日本人にとっては「ベト」のほうがピンときやすいかもしれませんね。

当時のベトナム

このドラマが1996年なので今からもう30年近く前です。ドイモイ(đổi mới)政策は実施済みなので経済は市場に開かれていると思いますが、ベトナムの代名詞のバイクというより自転車が多い世界です。当時ベトナムでのロケで撮った映像もドラマの中にありますが、やっぱり服装も昔の社会主義を彷彿させるような恰好を皆しています。

そんな時代に日本に留学にくるベトナム人ですからまあ普通の人ではありませんわな。今みたいに出稼ぎ目的とか不良な留学生では中々日本に来れない時代だったと思います。なのでドクも素朴で真面目な青年というキャラクターですが、現実に準えると母国ではかなり優秀で金持ちの家の子だったんじゃないでしょうか?(←これだとドラマとしての夢が壊れてしまいますが。。。)

日本人が演じる外国人

(ベトナムの女優Lan Phương。日本の映画(タイトル忘れた)に出演。日本語はそのために勉強したと思われる。)

香取慎吾がベトナム人、菅野美穂が中国人。まあそれなりにその国の人っぽく演じてますが、今だったら日本語が少しできるベトナム人や中国人の俳優を連れてくるかもしれませんね。これも結構前の映画ですが、離婚した日本人男性と結婚したベトナム人女性がその連れ子と馴染むのに悪戦苦闘する作品がありました。そのときはベトナム人の結構有名な女優が出演していて、そのときも頑張って日本語を話していましたね。そういう意味ではドラマも昔と比べて国際化していると言えそうです。日本人がアジア系女性を演じているアダルト作品は今でもありますが

たまたま思い出したドラマ「ドク」がそういやベトナム人だったなということで、改めてざっと見た際に感じた今の感想でした。

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