ベトナムではハノイよりホーチミンのほうが同性愛者が多いと言われていますが、元々の出身地などを含めると全国にそれなりの数がいると思われます。近年では昔と比べてそれなりに認知されて受け入れられていますので、それほど同性愛者に関する差別的なものなどを見る機会はありません。私の義理親族には同性愛者(レズビアン)がいまして、今回はそのことについて思うことを書きます。
ベトナムの同性愛について書くきっかけ
今回の記事を書くきっかけは以下のブログを読んだことによります。
ベトナム人彼氏との関係などをメインとしたブログですが、それ以外にも歴史や社会的なことなどをテーマに書かれていまして、考え方など参考になる点が多く愛読しています。
こちらの記事で書かれている、「同性愛者としての権利を声高に主張するところから距離を取っている」というスタンスはある意味新鮮でした。昨今マイノリティの権利主張はときにマジョリティよりも強いような風潮がありますが、こういうスタンスの人がいるというのは、マジョリティの中にも色々な考えがあるということを考えさせられます。著者の「ほっといてくれ」に全て集約されていますが、個人の嗜好が合う者同士で誰にも迷惑をかけていないのだから、それ以上も以下もないですよね。
今はコロナで中々会えない状態が続いているようですが、各々の暮らしなどが書かれているのを見ていると良いパートナーだなと思っています。
同性愛者の親族が親にカミングアウトした
嫁の従妹にレズビアンがおりまして、自分の親に自分が同性愛者であることを伝える一幕がありました。ホーチミンに住んでいますので日頃直接会うことはないのですが、言われてみれば同性愛者なのかな?と思うふしもありました。ベトナムにありがちな年ごろになると結婚相手がいないのか攻撃に辟易する彼女。自分はレズなので男を紹介されても困るという気持ちがありながらもどうすべきか長い間悩んでいたようです。
私の妻は年も近いので子どもの時から一緒に遊んだりすることはよくあったそうですが、異性がらみの話題になったときに
「なんかおかしいな???」
と違和感を感じることがある程度の年齢になったときからあったそうです。大学生のときに多分レズビアンかな?と思って聞いてみて分かったとのこと。その際身内には黙っていてほしいと言われて、かれこれ10年ほど経ったそうです。
それからいよいよ親にカミングアウトしたという連絡が本人から妻にあったようです。しかし両親は何となく感づいていたらしく、特に怒られることもなければショックを受けていることもなかったそうな。
「レズビアンであっても私たちの子どもであることは変わらない。お父さんとお母さんのお前を想う気持ちは変わらないよ。ただ世間から時折受ける煩わしさにはちゃんと自分で向き合って対応しなさい。いいね?」
ということを告げられて現在にいたっているようです。因みに今も妻はそんなことは全然知らなかったという立場を貫き通りしており、妻の両親からそれについて聞かれた際も、
「え~そうなの!?全然知らなかったー(*^▽^*)」
みたいな態度をとっています。
自分の嗜好を受け入れてくれるパートナーがいることは幸せだと思う
他の人には公言しない、でもそれを受け入れてもらえた心地よさも何にも代え難い。そういうことは度々あります。同性愛の人も何かが無い限りわざわざ自分が同性愛者であることを公にする人は少ないんじゃないでしょうか。そういう意味では私が気付いていないだけで、これまで知り合った人の中で実は同性愛者だったということもあるかもしれません。同じ趣味、嗜好を持った人同士でそれが共有できれば十分なわけで、敢えてそれを出す必要もなければ伝える必要もないのかと。
例えが適切ではないかもしれませんが、異性同士のパートナーであっても特定の性癖を受け入れてもらっているカップルは満足が高いように思います。