北部でハイズオン省、クアンニン省のコロナ感染が広がり、ハノイでも陽性者が何人か出ていることから再度警戒が強まっている昨今。テト休み明けからハノイの学校は2月いっぱいまで休校措置がとられています。私の子どもはまだ保育園の年齢で妻も日中家におりますので、それほど大きな問題とはなっていませんが、共働き夫婦などは中々大変な状況となっています。今回はその部分についてお話します。
誰が子どもの面倒をみるか?
自分で留守番のできない年齢の子どもは誰が面倒を見るのか、私の周りのベトナム人家庭を見ていると大体以下に大別できます。
夫婦どちらかの母が上京
田舎から母を呼び寄せて臨時で世話をしてもらうパターン。これが一番楽と言えば楽です。しかし感染の危険があるハノイに来るのはどうかと懸念する人も中にはいるようで、それなら子どもを田舎へ送ってしまおうという選択をする両親もいます。これはこれで閉鎖的な田舎の場合、感染の可能性のある地域から人が来たということで変に警戒されることもあるようで、こういったことは日本の田舎と似たようなものかと思います。
隣近所交代で子どもを預かる
隣近所で歳の近い子どもいる家庭同士、当番制でまとめて子どもをみるということを実施しているコミュニティもありました。これはどちらかというと家が自営業とかをしているところに多いのですが、2~3人であれば交代で一日面倒をみるぐらいなら大して問題ないと考えているようです。ただこれを実践するには日頃から子どもを含めて家族ぐるみで付き合いがなければ中々難しいでしょう。
SNS上で議論されいること
保育園が休園となると特に都会では上で書いたように困る人が大勢います。でもって保育園の先生は休園中は無給となるので死活問題です。そこで一部でされているのが、先生が子どもの世話を自宅で引き受けること。もともと自分の保育園に通っていた園児で比較的自宅に近い子どもを呼び寄せ、家で子どもたちの面倒をみるというやり方です。言わば臨時の闇託児所みたいなものでしょうか。一日預かるのにいくらといったやり方で、親は助かるし、先生も給与が無い分これで日銭を稼ぐといった感じになっています。
これについてはSNS上で議論が起きており、
「休校措置をとっているのにこんなことしていたら意味がないじゃないか!」
という意見もあれば、
「一緒くたに休園にされて生活が大変な人もいるからこれはこれでいいんじゃ?先生も両親もどちらも嬉しいわけだし。」
といった意見で割れています。本来の休校の意味を考えると確かに良くないことではありますが、自分たちの生活を守ることを最優先に考えると幼稚園の先生や親御さんの行動も分からなくはないです。
ベトナムはコロナなどによる国からの支援や援助が日本のそれと比べるとかなり少ないですが、最初からそういったものをあてにしていないからか、自分で何とか稼いで乗り切ろうとする精神が日本人のそれより強いように思います。こういった非常時にはこのような精神は非常にたくましく見えるものです。