日本国内のベトナム人による薬物犯罪から見えること

ベトナム人による日本国内の犯罪は前からありましたが、最近は薬物関係で逮捕されるベトナム人の話もよく聞きます。これまでベトナム人による薬物犯罪はあまりなかったように思いますが、なぜ近年増えつつあるのでしょうか。今回はその辺りについて現状と私見について書きます。

ベトナムでも問題視されている薬物事件

ベトナムでは薬物の取り締まりが厳しいのですが、薬物による事件は後を絶ちません。薬物中毒者が車を運転して事故を起こしたり、錯乱状態で人に危害を加えたりなど、日常のニュースでもよく見られます。その中でも青少年による薬物使用が問題視されており、国営放送では薬物乱用により精神異常をきたした青少年の様子を紹介するテレビ番組もありました。注意喚起はするものの、手に入れるルートが色々あるので警察とのいたちごっこが続いている、そんな感じです。

なぜ日本で薬物事件が出るようになったか?

これまで日本で起きていた犯罪の種類

ベトナム人が日本で増えだしたとき、犯罪と言えば窃盗や万引きなどの軽犯罪が中心でした。これは実習生や留学生などによるものが中心で組織的な犯罪というよりは、個人の金銭目的が理由でした。これは彼らが日本に来る目的を考えれば理解はできます(ダメなものはダメですが)。一昔前であればこういった犯罪が中心で、同じ犯罪者でも薬物に走るようなタイプの人間ではなかったように思います。ではなぜ薬物を使用するような事件が増えているのでしょうか?

薬物を使用する層が日本へ来る現状

日本に来る前から薬物を使用していたのか、あるいは来てから薬物に手を染めたのかは分かりませんが、少なくとも薬物を使用するような層が日本へたくさん来るようになったというのは言えるでしょう。日本へ行く実習生も人手不足で、かつてほど実習生の質を選べることができなくなったと言われています。今から10年ほど前は実習生がたくさんいて、その中から選ばれた優秀な人材が中心でしたが、今では人がいないことからベトナム国内でも職に就くのが厳しい層も実習生として駆り出されている現状です。その中には素行の悪いヤンキーも含まれており、始めから日本で悪さを企む層も紛れ込んでいると聞きます。更にそういったコミュニティが日本でできてきていますので、そこに引き寄せられるように仲間が増えていっていると言えるでしょう。

ベトナム人による日本での犯罪は国を挙げて取り組んでいく必要があると思いますが、薬物に関してはその種類が種類ですので更に本腰入れて取り締まってほしいと思っています。

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