ベトナムでベトナム人と結婚生活を送っている日本人と日本でベトナム人と知り合い結婚生活を送っている日本人では話が少し噛み合わないことがあります。今回はそんな話について語ります。
ベトナムについての情報は配偶者からの情報に偏りやすい
過去にベトナムに住んでいたとかであれば別ですが、日本でベトナム人と知り合い結婚した場合、ベトナムに関する知識は配偶者を通じて得ることが多くなると思います。というわけでベトナム全土共通のことであれば特に問題ないのですが、配偶者の出身地域独特の習慣がベトナムの標準的な習慣だと思い込んでいることが時々あるようです。特に配偶者の出身が地方であれば生活習慣などでその認識の違いが出やすいようで、それをベトナム人に話すと
「それは一部の地域だけの話だよ」
なんてことが結構あるそうです。そういえばベトナム人配偶者を持った日本人の「あるある」も日本で生活しているかベトナムで生活しているかでやっぱり違うみたいで、この辺りの比較は見ていて興味深いものがあります。
その逆もしかり
私の場合は妻と知り合ったのはベトナムで、妻は私と知り合う前までは特に日本に興味をもっていたわけではありませんでした。また結婚後も一時帰国以外はずっとベトナム暮らしなので日本についての知識は私に依るところが大きくなります。地域性となると私の出身は大阪なので、これまでの滞在経験もあり、妻にとっては大阪が日本の基準のような感覚になっていると思われます。とは言ってもそんなに深い認識を必要とされているわけではありませんので特に問題にはなりません。せいぜい食習慣や話し言葉の違いなどの程度です。
私はハノイでしか生活をしたことがなく、妻もハノイ出身なので日常の生活習慣についてはハノイにしか触れることがありません。一方ハノイで生活をしているものの、地方出身のベトナム人と結婚した日本人は当地にもたくさんいますので、それはそれでまたハノイとは違った生活習慣を体験する機会が多いのだろうと思われます。
これを面白いと捕えるか、煩わしいと捕えるかはその人の性格や置かれている環境によると思いますが、私の周りで「ベトナム人配偶者が地方出身で良かった」と言っている人は聞いたことがありませんので、地理的な問題だけではない色々な苦労があることを窺えます。
因みにベトナム人も日本で生活する際に都会じゃないと嫌だという人と田舎でも構わないという人に分かれますが、全体的にベトナムの都市部出身者は日本でも都市部での生活を好む傾向があります。これはベトナムの都市部と田舎の生活環境の違いが日本のそれと比べて激しいことに由来しますが、実際に日本に行ってから「日本の田舎は思ったほど不便ではない」と思うベトナム人も多いみたいです。