言語の上達に恋愛を持ち出す人はよくいます。愛する恋人がいればそれが原動力となってベトナム語もきっと上達するに違いない、そんな風に考えている人も多いことでしょう。では実際ベトナム人の恋人や配偶者を持っている人はベトナム語を流暢に操ることができるのでしょうか。今回はその点と恋愛がどこまで語学の上達に関連するかについて書いていきます。
日越カップル、夫婦で日本人がベトナム語を扱える人は圧倒的に少ない
ベトナム人と恋人、夫婦になった日本人でベトナム語が分かる人は稀です。日本人でベトナム語が分かる人の場合、付き合う前からある程度ベトナム語を習得していたという人が多く、付き合い始めてから劇的にベトナム語がうまくなったという人にはまだ会ったことがありません。大体のカップルはベトナム人が日本語を話すわけですが、相手が日本語を話す場合はベトナム語をそれほど一生懸命学ぼうとはしないものです。「学ぶ気はあるんだけど中々他にもやることがあってそこまで手が回らない」や「単純に勉強が面倒くさい」といった感じです。恋愛がベトナム語上達に有効かと言われると、最初の入り口で相手が日本語を話す場合、よほど本人の意識が高くない限りは大して有効ではないと言えるでしょう。
どのレベルまで上達させたいのかによって有効度が異なる
では実際に意識の高い人は恋愛によってベトナム語のレベルが上達するのでしょうか。私の意見として、とりあえず初級から中級の入り口までは可能だと考えます。しかしビジネスのレベルにまで引き上げることは難しいでしょう。日ごろの会話からヒアリングやメッセージでのライティングなどのアウトプットに一定の効果は期待できますが、フォーマルな場での言い回し、語彙などはフランクな間での関係で培うことは難しい分野です。更に自分が慣れ親しんだ人とのやり取りは相手が自分のことをよく理解しているので、多少間違ったことを言っても分かってもらえます。高いレベルであればあるほど限界があると考えておいたほうがいいでしょう。
アウトプットの相手としては最適
自分が学んだことがちゃんと通用するかという実験台としては最適かと思います。間違ったとしても特に遠慮する必要はないですし、常に自分の上達を身近で見てくれる存在になりますのでモニターの役割も期待できます。相手から何かを教わるのではなく、自分で学んだことを定着させる相手としては申し分ないでしょう。
恋人がいると自動的に語学ができるようになると思い込んでいる人がたまに見られますが、それは海外に住んでいたらその国の言葉が自動的に分かるようになると言っているのと同じことで、結局本人がそれなりに努力と苦労をしなければ語学は身につかないということになります。