ベトナムでニュースを見ていると北朝鮮に関する報道が時々見られます。今回はベトナム人にとっての北朝鮮の立ち位置について書きます。
特別な関心はない
ベトナムと北朝鮮ですが関係は特に悪くありません。とは言っても経済的な結び付きがそんなに目立ってあるかと言われるとそういうものでもなく、北朝鮮にとっては特に敵視する必要のないご近所さんみたいな立ち位置かと思われます。4年ぐらい前にハノイで当時のトランプ大統領と金正恩総書記の会談が行われましたが、その時は列車で北朝鮮から中国を経由してベトナム入りした金正恩総書記が日本でも取り上げられていたと記憶しています。この会談は事実上の決裂ということで成功には終わりませんでしたが、まあこれはベトナム関係ありませんのでとりあえずホスト国としては役割を果たしたという認識になっています。
一般のベトナム人にとって北朝鮮を意識することは日常生活で特になく、実際の印象としては可もなく不可もなく、といった感じのようです。
ニュースで見るとき
そんな北朝鮮が話題に上がるとすればほとんどが時事ニュース絡みです。といってもベトナムにとってどうとかいう内容ではなく、北朝鮮と隣国またはアメリカとのいざこざについての話題です。日本海にミサイルを発射なんてことがあれば必ずその日のニュースになりますし、アメリカに対する挑発的な発言などもよく取り上げられています。報道のスタンスとしてはどっち寄りというのは特になく、ただ起きている事実だけを淡々と語っているだけで、そういう意味ではロシアとウクライナの戦争と通ずる部分があるように思います。
ただその辺りの解説もありませんので、ミサイルを発射していることは知っているものの、何のためにそんなことをやっているかまで理解しているベトナム人はほとんどいません。私もよく妻に理由を聞かれますが、「力の誇示」「虚勢」「威嚇」なんて言っても「だから何のため?」の堂々巡りとなりますし、最終的には「こっちが聞きたいわ」となってしまいます。
ちゃんと説明しようと思うと結構な歴史を遡って話す必要があるわけで、そもそもそれを知ったところで「ふ~ん」で終わりそうなので説明する気にもなりません。いつかベトナムに向けてミサイルを撃ってきたら真面目に勉強してもらえればいいかと思います。