ベトナムで音を立てて食べるとは?

先日ローカル食堂で相席になったベトナム人男性がくちゃくちゃ音を立てながら食べていまして、やはり気分のいいものではありませんでした。今回は音を立てて食べることについてベトナム人と意見交換した話を書きます。

音を立てて食べるのはベトナム人でも不快

今の時代ベトナム人でも音をくちゃくちゃ立てながら食べる行為はエチケットがなっていないと言われます。育った環境や本人の意識によるところが大きいようで、一応都会の若い人でそれなりに洗練されている人は音を立てて食べるようなことはしません。まあ割合的には日本人よりも音を立てて食べるベトナム人は多い気がしますが、どういった層の人と関わるかでその辺りの認識も変わってくるでしょう。

一方こういった話をしますと、よく言われるのが「日本人が麺をすするときの音が不快」という話。旅行者が来るようなベトナム料理店で麺を豪快に「ズルズル!」と音を立てて食べるのを見ると日本人だと思われるんだとか。逆に日本に旅行にきた外国人がこのズルズル音に不快感を抱く人は多いものでベトナムもその中に含まれます。これに対して日本人は「ヌーハラ(ヌードルハラスメント)だ!」とか、「嫌なら日本に来るな」とか反撃しているわけですが、まあ私もベトナムにいるときは音を立てずに麺を食べるように心がけています。

そもそもどのぐらい不快なのか

(れんげに麺を置いてから食べるスタイル。麺自体を冷ますのと一口量の目安を作る役割がある。)

音を立てて麺をすすらない国にしばらくいると、確かに日本に帰ってラーメン屋や蕎麦屋に行ったときなどは、やたらとそばをすする音が大きく聞こえるから不思議なものです。ベトナムで生活するまでは麺をすする音など気にもしたことなかったんですけどね。

ベトナム人にとって、麺をすする音は食べ物をくちゃくちゃ音を立てながら食べるのと同じぐらいの不快レベルだそうなので、少なくともベトナムでは麺をすする音は出すべきではないでしょう。

ただ一つ気になったのはベトナム人は麺をすする音を立てずに食べるような躾を受けて育っているのか?という疑問。聞いたところ特にそんな躾は受けたことがないというベトナム人が大半で、そもそも麺をズルズルすすって食べるという概念が無いそうです。元々麺自体は柔らかいので一定量を口に入れたら嚙み切ればいいということで、言われてみればなぜすする?って話ですわな。(とは言っても少量をすすって食べきることはありますし、その時に少し音が出てしまうようなことは普通にあります)

>