一時帰国中に私の両親が4歳の娘にシルバニアファミリーのセットを買ってあげました。それを使ってままごとをしている娘を見ていましたが、そのままごとに登場するキャラの役割について感心することがあったので記事にします。
当たり前ながら日本語の習得は日本にいるほうが早い
今回の一時帰国は私と娘だけでしたので、日本に帰ると周りにベトナム語を喋る人が誰もいません。娘は私がベトナム語を話すのは知っていますが、私は徹底して娘にベトナム語は話しませんので、基本娘からベトナム語で話しかけられることもありません。なので日本では自分の意思を伝えたければ何とか自分が分かる範囲の日本語やジェスチャーを駆使して話をしていました。
これは言語教育ではサブマージョン(異言語環境に沈める)にあたり、現在奨励されているイマ―ジョン(異言語環境に浸す)と比べると子どもに負担がかかると言われていますが、とりあえず短期的且つ学校ではなく家庭内(身内)の環境に限ったことなので問題ないでしょう。
で、やっぱりベトナム語という逃げ道がないと習得が早いですね。1か月弱の滞在でも日本語力が明らかに向上していました。幼児は教科書などで言語を論理的に学ぶのではなく、生でのやり取りから直接学んでいくので話す相手の話し方の影響をモロに受けます。なのでやっぱりイントネーションは関西弁よりになっています。
あとベトナムはハノイの育ちなので「r」の音が北部発音(カタカナ発音ではザ行音のような感じ)となり、ベトナム語では日常で「ラ行音」に近い音を出す機会がありません。というわけで日本語のラ行の単語を発音するのに苦労していました。(例:「マリオ」が「マイオ」になる)
日本人とベトナム人の区別ができてきたっぽい
日本語とベトナム語が異なる言語というのは多分3歳ぐらいには自覚があったかと思います。当時は父親と母親の話す言葉はどうも違うっぽい、という認識から始まっていましたが今となっては「父親の言葉を話す人=日本人」、「母親の言葉を話す人=ベトナム人」という区別ができているようです。
ままごとに登場するキャラクター
娘がシルバニアファミリーで一人ままごとをしているのを観察していました。ウサギとゾウが一緒に食卓を囲んでいて、ベトナム語で世間話をしています。そこにクマが家に訪ねてきてインターホンを押します。するとウサギは日本語で返事をし、一緒に食事を摂るよう促します。見ていると設定ではウサギとゾウはベトナム人、クマは日本人のようです。またウサギはベトナム語と日本語の両方を話しますが、ゾウはベトナム語、クマは日本語しか話せない模様。なのでゾウとクマの通訳としてウサギが両言語を話していました。ただウサギの日本語を聞いていますとベトナム語が第一言語であることはよく分かります。
こういうシチュエーションも娘が日頃見ている光景をなぞっているのだと思われます。
元々私は小さい子どもが苦手な性分なので独身時代は小さい子どもとほとんど接してきませんでした。今は初めて密に小さい子ども、というか自分の子どもと一緒に多くの時間を費やしています。そういうときに親目線で見る子どもの成長とはまた違う観点から子どもの成長について感心することがよくあります。