大阪道頓堀での外国人トラブルについて

8月2日の夜に外国人同士の殺人事件がありましたが、日本でこの手のニュースはどの程度の取り扱いなんでしょうか。亡くなった方がベトナム人と言うこともあり、ベトナムではネット上で結構な話題になっていますが、今回はその点について思うことを書きます。

メディアより早いベトナムのSNS

日本でこのニュースが発表される前からベトナムのSNSでは既に殺害されたのがベトナム人、その人の名前、出身地が割れていました。亡くなった人の家族にもそういった情報網を通じてすぐ知らされたんだそうな。これはある意味怖い。今回は被害者ということでお悔やみをされる立場ですが、もし加害者であったら即行吊るし上げられるということを意味します。実際にコロナ関連でバカなことをやっているベトナム人も同じように特定され、今後の社会活動に支障が出るぐらい吊るし上げられています。日本でも似たようなことはありますが、元々国民の一体感が日本のそれより強いので、何かあったときの排斥感も日本のそれより強いような印象を時々感じられます。

日越のメディアでの取り上げ方について

日本では事件当初、徹底して「外国籍の人物」と表現しており、どこの国かは明言していませんでした。しかし普通に考えれば被害者の身元はすぐに分かりますし、被害者の友人も普通に捜査に協力しているという情報がありますので、日本側でも被害者がベトナム人だということはすぐに分かっていたと思います。しかしそれを敢えて公言せずに「外国籍」と表現するのはなぜなんでしょうか?何か決定的な証拠にでも欠けてたんでしょうかね?

一方ベトナムではネット上のニュースでは取り上げられているものの、国営ニュースを筆頭に多くの人が目にするニュースには全く取り上げられていません。自国の人が海外で殺害されたら間違いなく色々なニュースで取り上げられてもいいはずなんですが、これについても何かしらの意図があるんでしょう。特に近年のベトナム人技能実習生に関する日本でのトラブルについて、ベトナム人が被害者であっても加害者であっても国営のニュースでは取り上げられることがありません。なので日本で起きているベトナム人由来の事件について、ベトナムでは「SNSで知る人のみぞ知る」というような位置づけなのです。

日本の警察に対するベトナム人の反応

事件から3日ほどで犯人が逮捕されましたが、最初の速報ではやはり「外国籍」と表現しています。これも時間が経ったらいずれ明かされるのでしょうか。ベトナムでもどこの国の奴がやったのかとSNS上で議論が沸騰していますが、私が見る限り彼らの中で疑われているのが「日本人、ブラジル人、ネパール人、ドミニカ人」となっています。なんでこれらの国が出てきているのかは不明。

しかしこの事件は証拠になる映像もネット上に拡散されているので捕まるのは時間の問題と言われていました。現に3日程度で捕まっていますので十分早いと思うのですが、ネット上のベトナム人たちに言わせると「それでも遅い」とのこと。ベトナムの警察だったら1日で捕まえられるだろうという意見が目につきます。

実際の捜査能力にどれほどの差があるのかはよく分かりませんが、日本の警察の捜査能力は世界的にも優秀と聞いていますので、一応今回の逮捕に至るまでベトナムの警察だったら1日で捕まえられるのを日本で3日かかってしまった理由を考えます。

・緊急事態宣言下、捜査に通常よりも時間がかかってしまった。

・外国人同士のトラブルということで何かと時間がかかった。

・捜査上の強制力を発揮しにくい

昨今の日本を見ていますと3番目が理由なんじゃないかなぁと個人的には思っています。とは言っても3日なんで十分早いとは思うのですが、徹底的な証拠とこいつが犯人とほぼ100%特定できるまで逮捕には動かなかったからなんじゃないでしょうか。日本は警察に限らず、何かと間違いがあったら後々面倒が多いので確信できるまでは動かないということが多いですからね。警察のマトリも自宅に踏み込むのは90%以上クロの場合と何かの本で読んだことがあります。

確信の%がどの程度で踏み込むかの差が今回のベトナム人が言う「遅い」に繋がってるんじゃないでしょうか?

で、逮捕後のニュースを見ますと、事件があった次の日(8月3日)には犯人を発見して不法入国の罪で逮捕していたようです。ただ今回の殺人容疑に切り替えるまでの証拠集めということで、事件から3日後に「殺人容疑で逮捕→メディアが発表」という流れになっていたようです。ということはベトナム人の言う「1日で見つかる」は正しく的確だったわけですね。恐れ入りました。

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