ベトナム人に対して何か嫌なことがあったときに愚痴をSNSに書き込んでいる日本人が散見されますが、本人は何気ないつもりで書いたものでも思わぬ形で大炎上することがあります。今回はその注意点について書きます。
日本語の書き込みもベトナム人から見られている
SNSに書き込むにあたって、まさか自分の日本語の書き込みがベトナム人の目に入るとは思わないんじゃないでしょうか。しかし案外ベトナム人に見られていることがあります。日本人でベトナム語の書き込みに目を通す人は稀でしょうが、日本語が分かるベトナム人は多いものです。またベトナム在住でそれなりに地位がある人(会社経営者、大きい会社の管理職など)は実はそこの従業員含め、知らないところで見られていたりします。特にベトナム人御用達のフェイスブックなどは見られやすいと自覚しておいたほうがいいでしょう。
ベトナム人に見られて炎上した事例
事例①:バイクタクシーを馬鹿にして炎上
ベトナムで人材関連のビジネスをしている社長がスターバックスでデリバリーをしているバイクタクシー運転手をディスって炎上。詳細は日本語のニュースでも取り上げられてますので貼っておきます。
https://www.j-cast.com/2019/06/19360455.html?p=all
まあ早い話がスタバみたいなところに小汚い奴が来るなと言って炎上したわけですが、それをSNSに書くあたり経営者としての自覚不足と言わざるを得ないですね。ベトナム人を見下している日本人が時折見られますが、それが出た発言かと思います。敢えてこの人の肩を持つなら、確かにバイクタクシーの運転手は砂埃をかぶっていたり、清潔感に乏しい人がいますので、そこに嫌悪感を抱いたのでしょう。ただ一応Grabの制服を着用していますので、そこを含めて馬鹿にしたのはまずかったということかと思います。どちらにしても飲み屋での会話で留めておくべきでした。SNSで書き込んでそれが一瞬に拡散されるとは思いもしなかったのでしょう。もちろんビジネスもその後上手くいくわけがありません。アルバイト大学生がふざけた内容をSNSに投稿して、取り返しのつかないことになった事件と似たようなものかと思います。
事例②:自社の従業員をディスって炎上
自分の会社の従業員について腹が立ったことがあってフェイスブックへ投稿。もちろん従業員はその人のアカウントを知っているので、それを目にすることになります。その時点で色々アウトかと思いますが、その従業員が自分の会社の社長が従業員の悪口を書きやがるとネット上に拡散。結果的にその日本の会社は良くない会社という認識が一部のベトナム人の間で広がることになりました。またその会社とは全然関係ないベトナム人が、日本語でその日本人社長とコメント上でバトルを繰り広げていましたが、言ってることはそのベトナム人が妥当で、外国人から自分の母国語で言い負かされている姿は何とも惨めなものでした。
事例③:在日本ベトナム領事館を非難して炎上
在日本ベトナム大使館で非礼な態度を受けて、怒った日本人がフェイスブックにそのことを投稿。そこまでなら特に問題なかったと思うのですが、ここからベトナム人全てを否定するような書き込みに発展させたのがまずかったです。投稿にはベトナム人から非難のコメントが殺到します。特に印象に残るコメントとして、
「一部のベトナム人だけで全部のベトナム人を否定するのはやめてください。私は日本でモラルのない日本人を何人も見ていますが、日本人全体が悪いなんて考えたことは一度もありません。」
といったものです。炎上した日本人はベトナムで店を経営しているようですが、こういった認識を持っていて、なぜベトナムで生活しているのだろうかと考えさせられますね。
個人批判から全体批判へ発展させるべきではない
これまでの炎上事例を見ていても分かりますが、個人のことについて書いているのをベトナム全体に当てはめてディスると特大ブーメランが帰ってくる可能性があるということです。本人は日本語で書いているので無意識的に安全ゾーンにいると思っているのかもしれませんが、そんなことは決してありませんので用心してください。昨今は日本でのベトナム人犯罪に伴いネット上では罵詈雑言が飛び交っていますが、何も考えずに誹謗中傷をしていると思わぬしっぺ返しがくるかもしれません。
どんな内容にせよネット上にそれを書くと言うことは、全員に見られていると自覚した上で投稿するべきです。